採用がうまくいっている会社は「退職」を見ている
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目次
~人手不足時代でも人材が充足している会社の共通点~
「求人を出しても応募が来ない。」
「採用してもすぐ辞めてしまう。」
「現場の負担が増え続けている。」
このような悩みを抱えている企業は少なくありません。
一方で、人手不足が深刻化する今でも、
・必要な人数を確保できている
・採用コストが大きく増えていない
・新人が定着している
・現場が安定している
そんな会社が存在するのも事実です。
しかも、その多くは特別高い給与を支払っているわけでもありません。
同じ業種、同じエリア、似たような条件なのに、なぜ差が生まれるのでしょうか。
私たちは日々、さまざまな企業の採用支援や人材派遣を行っていますが、採用がうまくいっている会社にはある共通点があります。
それは、
「採用を募集活動だけで考えていない」
ということです。
採用は「入口」と「出口」で考える
採用というと、多くの企業は求人募集や面接などの「入口」に注目します。
もちろん応募を増やすことは重要です。
しかし、本当に重要なのは、
採用(入口)と退職(出口)をセットで考えることです。
例えば極端な話ですが、退職者がゼロの会社があったとしたらどうでしょうか。
毎年10人採用していた会社でも、退職者がいなければ採用人数は大きく減ります。
つまり、
人材不足は採用数だけでなく退職数によっても決まる
ということです。
ところが実際には、
応募が少ない
↓
求人を増やす
↓
広告費を増やす
という発想になりがちです。
これは、穴の開いたバケツに水を入れ続けている状態と同じです。
もしバケツに穴が開いていたら、多くの人は先に穴を塞ぐはずです。
採用も同じです。
まずは退職を減らすこと。
それが人材不足解消への最短ルートになります。
採用がうまくいっている会社の共通点①
”退職データを収集している”
採用がうまくいっている会社は、まず現状を把握しています。
・いつ退職しているのか
・どの部署で退職が多いのか
・どの年代が退職しやすいのか
・退職理由は何なのか
感覚ではなくデータで管理しています。
実際に当社がさまざまな業種・職種で集計したデータでは、
・入社1週間以内の退職:約10%
・入社1か月未満の退職:約30%
となっています。
つまり、多くの企業では採用活動よりも先に、
入社初期の離職対策を行った方が効果が大きい
可能性があります。
まずは自社の退職データを集めることから始めましょう。
採用がうまくいっている会社の共通点②
”データを基に改善している”
データを集めるだけでは意味がありません。
重要なのは改善です。
例えば、
・入社初日に誰が教育担当か決まっているか
・新人が放置されていないか
・仕事内容の説明は十分か
・研修内容が現場任せになっていないか
こうした部分を見直していきます。
ここで注意したいのは、
現場だけでは改善できないケースが多い
ということです。
なぜなら現場の担当者は、
「昔からこのやり方だから」
「特に問題ないと思っていた」
という認識を持っていることが多いからです。
本人たちに悪気はありません。
むしろ良かれと思ってやっている場合もあります。
だからこそ、
・退職データ
・第三者の視点
・経営層や人事担当者の視点
を交えて検証することが重要です。
採用がうまくいっている会社の共通点③
”改善内容を求人に反映している”
そして最も重要なのがここです。
改善した内容を求人原稿に反映しています。
せっかく良い取り組みをしていても、求職者に伝わらなければ存在しないのと同じです。
例えば退職理由として、
「仕事内容が想像と違った」
という声が多いのであれば、
・仕事内容を具体的に記載する
・1日の流れを掲載する
・写真や動画を活用する
といった改善ができます。
また、
「入社後が不安だった」
という声が多いのであれば、
・入社後10日間の研修あり
・初日は担当者が同行
・1週間後にフォロー面談実施
など、受け入れ体制を具体的に記載できます。
実はこうした改善内容こそが、他社との差別化になります。
給与や休日は簡単には変えられません。
しかし、
・教育体制
・受け入れ体制
・フォロー体制
は企業努力で改善できます。
そして、その改善はそのまま採用力向上につながります。
さらに言えば、
早期離職対策は定着率向上だけでなく、採用活動そのものの武器になるのです。
まとめ
採用がうまくいっている会社は、求人広告だけを改善しているわけではありません。
①退職データを収集する
②原因を分析し改善する
③改善内容を求人に反映する
このサイクルを継続しています。
人手不足時代だからこそ、
「どう採用するか」
だけではなく、
「どう辞めない会社を作るか」
という視点が重要になります。
もし採用に悩まれているのであれば、求人を増やす前に一度退職理由を整理してみてください。
人材不足解消のヒントは、次の応募者ではなく、過去に辞めた人たちの声の中にあるかもしれません。