母集団形成の鍵は「谷を埋める」より「山を作る」こと!中小企業の”売り”の作り方!(新卒採用)
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「中小企業だから…」「不人気業種だから…」よっぽど良い待遇を出さない限り母集団形成なんてできない..何か良い打ち手はないのか….とお悩みの採用担当者様も多いのではないでしょうか?
そんな中やってしまいがちなのが企業規模や業種を”隠す”方向の打ち手です。
例えば、業種や業務内容をぼかした求人原稿や説明で母集団形成を狙うやり方です。確かに一定の効果は得られますが、隠す戦略は内定辞退や入社後すぐの退職を増加させてしまうのでお勧めしません。
では、セールスポイントのない中小企業は、どのように戦っていけばよいのでしょうか?今回は、中小企業が新卒採用活動で母集団を形成するためのセールスポイントの作り方についてご紹介させていただきます。
1.深くても浅くても”谷は谷”
できる限りウィークポイント(深い谷)を無くしたい、隠したいと思うのはごく自然なことですが、そのためには莫大な手間と時間を要します。そして何より重要なことは、手間と時間を掛けてウィークポイントを無くせた、隠せたとしても、最大効果は”プラスマイナスゼロ”だということです(マイナスがゼロになるだけ)。
例えば、離れた場所から谷を見た場合、それが深い谷か浅い谷かは判断がつきません。つまり深い谷をある程度埋めたとしても、遠目には同じ谷であるということです。
これを新卒採用活動に置き換えて考えると、企業規模や業種というウィークポイントを採用活動期間中に”無くす”ことはできないので、結局”隠す”が最大の打ち手となります。皆さんは「悪い部分を隠す戦略」と聞いて採用活動でプラスに働くイメージを持てるでしょうか。それに企業規模や業種をある程度隠せたとしても、中小企業であり、不人気業種であることにはかわりありません。このように、ウィークポイントを隠すことに尽力しても、それほど大きな成果を得られないのでお勧めしません。
2.”高い山”は良く目立つ
「年間休日144日!」
これは私が約10年前、実際に行った採用ツールの一つで、その集客効果は絶大でした。このセールスポイントは集客効果だけでなく「働き方改革を行っている企業」「柔軟な考え方の企業」「最先端の企業」というブランディングに繋がり、選考フローを進む中で就活生の入社意欲を高める効果がありました。谷と違い、山は離れれば離れるほど、その差は顕著に表れるので、できるだけ高い山を作った方が集客効果は高くなります。また、セールスポイント(高い山)は、ウィークポイント(深い谷)より先に目に付くので、結果的に”隠す”と同じ効果も得ることができます。ただし、就活生にウィークポイントが見えた場合、”バレる”と”気づく”の違いがあるのでその効果の違いは歴然です。よって、母集団形成(距離が遠い)の段階においてはセールスポイントの形成をお勧めいたします。
3.セールスポイントの作り方
メリットは理解できたけど、セールスポイントを作るのは難しくないですか?
もちろん簡単なことではありませんが、谷を埋めることを考えれば難易度は低くなります。セールスポイントの作り方は大きく以下2点に分けられます。
【セールスポイントの作り方】
A:得意を伸ばす(強化する)
B:新たに作る
オススメはBです。
谷を埋める難しさは”今あるものを変える”ところになります。要は現状が制約条件となり自由な発想で動かせなくなってしまうということです。その点でいえばセールスポイントの作り方Aも同じなので、Bの「新たに作る」ことをお勧めしています。もちろん、簡単ではないですが以下の手順に沿って作ってみてください。
【新たにセールスポイントを作る手順】
①給与以外で思い切った制度を考える
②①を金額換算する
③②を給与から差し引いてみる
④②と③のバランスを調整する
大切なことは会社負担が大きくなりすぎると非現実的な制度となってしまうので、常に給与(収入)とのバランスを調整しながら考えることです。例えば、年間休日144日制度については以下のような流れで考えました。
①年間144日、月12日、週休3日の会社ってすごくない?
②給与を日当計算して、休日増加分を金額換算
③通常採用との給与差が大きすぎて、違和感がある
③休みの回数と給料を段階的に選べるようにしてみては?
⇒月8日、月10日、月12日を選べる制度を導入
既存社員もこの制度を使えるようにして導入しましたが、給料が下がるため選択する人はごく一部であったため、会社負担も業務負担もほとんどなく制度を導入することができました。こうやって新入社員向けの新たな制度を増やしていくことで、働きやすい環境も整備され、社員の発想も柔軟になっていくのでぜひ挑戦してみてください。
4.ポジティブも目立つ
高い山を作るもう一つのポイントはポジティブワードです。人は不安な気持ちが大きければ大きいほど、ポジティブな方を選択する傾向があると何かの本で読んだことがあります。精神的にバランスを保つという意味でも理にかなっていますよね。
では、就活生にとって就職活動はどうでしょうか?
おそらく不安でいっぱいだと思いす。
つまり、ポジティブなものを選ぶ可能性が高いということです。
新しい制度(セールスポイント)がなかなか思いつかない場合には、現状ある制度の名前を変えてみるのも良いかもしれません。例えば「特別休暇」があるのなら、「リフレッシュ休暇」「誕生日休暇」「記念日休暇」など少しでもポジティブな内容に名前を変えていくのはいかがでしょうか?
5.YouTube始めました
少しだけ再生回数伸びましたが、まだまだ誰にも気づかれてません!良かったら見てください(^^♪