新入社員の早期退職防止!ブレイクタイムマニュアルの重要性!
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新卒の入社時研修の内容「これでいいのかな?」と疑問を持たれたことはありませんか?
多くの企業様が入社時に業務知識やサービスマナー、モチベーションアップ等の研修を新卒社員に対し実施し、スムーズに仕事に入れるよう取り組まれております。しかしながら、こういった事前研修には一定の早期退職防止効果があると感じるものの「少し物足りない」とおっしゃられる経営者様、人事担当者様も多いです。
何が足りていないのか?
それは、実際の現場で感じるストレスと研修内容とのギャップです。
新入社員の早期退職を防止するために重要なことは”心の準備”です。人間は”初めて”の状況に不安を感じ、緊張してしまうので、入社時研修で職場環境や仕事の流れ、業務知識等を事前に説明しておくことで、初めての職場・仕事に対するストレスを軽減することができます。しかしながら、実際の職場で感じるストレスは、仕事に関するものだけではなく、それ以外のストレスの方が早期退職の原因だったりします。今回は仕事以外のストレスを軽減させるブレイクタイムマニュアルについてご紹介させていただきます。
1.一日のスケジュール作成
「初出勤にあたって何か質問はありますか?」
この質問に対し「特にありません」と回答する新入社員は多いと思いますが、この「特にありません」は”理解した”という意味ではなく「分からないことが多すぎて、疑問もありません」という意味なので注意が必要です。つまり、この状態で初出勤を迎えてしまうと、本人にとって予期せぬ出来事がたくさん起こってしまい、大きなストレスとなってしまいます。
そこで私がおすすめしているのが「一日のスケジュール作成」です。朝起きてから就寝するまでのスケジュールをできるだけ細かく作成してもらいます。これを作成することで、以下のような効果を得ることができます。
①一日の流れを予測できる
例えば、お化け屋敷に入る前に見取り図と仕掛けをすべて説明されてしまったらどうでしょうか?スリルが半減してしまいませんか?逆に言えば、次に何が起こるのかが予測できればストレスも半減するということです。出勤してから退勤するまでの間、常に次に何が起こるのか不安な状態が続いてしまうと相当なストレスが溜まってしまいます。一日のスケジュールを作成することで分からないことが何なのかを知ってもらうことができます。
②トラブルシューティングができる
例えば「朝礼」という項目があった場合、自己紹介があるのでは?という疑問が浮かんだり、「バス移動」という項目があった場合、交通費は?という疑問が浮かびます。その疑問について確認しておくことで事前にトラブルを回避することができます。
一日のスケジュールを作成することで、出勤日初日を頭の中で疑似体験することができ、予測とトラブルシューティングを行うことができます。これを行っておくだけでも実際の職場で起こるストレスとのギャップを埋めることができますが、これだけだとあくまで仕事上の内容に限られてしまいます。
2.ブレイクタイムマニュアルとは
ほとんどの新入社員が入社前に仕事・業務に対する心の準備はできているので、一日のスケジュール作成で疑似体験をしておくだけでもストレス耐性を強化することはできます。ただし、あくまで”仕事・業務”に対するストレス耐性の強化であって、会社にいる時間すべてのストレスに対応しているわけではありません。つまり、仕事・業務以外は無防備な状態なので、小さなストレスでもダメージを受けてしまう可能性があるということです。
例えば…
昼食・仕事中の飲食・私用電話やLINE・私語等について、会社から説明することはなく”暗黙の了解”となってしまっていることがほとんどです。この「暗黙の了解」が新入社員にとって最大のストレスであり、ジワジワと会社に対する不満へと変わってきます。よって拘束時間内の仕事・業務以外のルールをまとめたブレイクタイムマニュアル(私の造語)の作成をお勧めしています。
3.ブレイクタイムマニュアル作成の難しさ
ブレイクタイムマニュアルの作成は簡単にできそうですが、思っている以上に難易度が高いです。理由は2つ、1つ目は既存社員も無意識で行っているので、何を説明してあげればいいのか分からない。2つ目は明確なルールがないものが多く、OK、NGの判断が難しい。という2点です。
例えば…
・仕事中の飲み物は炭酸飲料でも大丈夫ですか?
・お昼休みにカップラーメンを食べてもいいですか?
・仕事中にガムを噛んでも大丈夫ですか?
・喫煙は何回までならOKですか?
上記のようなものです。
この質問に対し「ある程度OK」「常識の範囲内で」というような伝え方をしていて、後日、「ちょっと休憩が多いよ」「仕事中にコーラは良くないよ」って注意をされると一気に会社への不満が募ってしまいます。ですので、ポイントを抑えて作成していく必要があります。
4.ブレイクタイムマニュアル作成手順
以下のようにブレイクタイムマニュアルを作成してみてください。
①拘束時間中に取る仕事以外の行動を書き出す
②①に対して原則OKかNGかに分類する
③②の許容範囲(NGライン)を設定する
【作成時の注意点】
・ルールではなくマナーである
・許容範囲(NGライン)の設定し具体例を記載する
ブレイクタイムマニュアルはルールではなく、マナーなので、あくまで周囲への気遣いを前提としています。ですので抽象的な説明で問題ありません。ただし、曖昧過ぎると判断に困ってしまうので、重要なことは許容範囲(NGライン)を示すことです。要は「ここまではセーフ」「これはアウト」を明示してあげることが重要ということです。新入社員もNGラインぎりぎりを攻めようと考えないので、これを示すことで自分たちで規律を守るようになっていきます。
【作成例】
①仕事中の「飲食」について
②原則OK、ただし15時以降が望ましい
③食べ物は個包装のみ、飲み物は炭酸飲料不可
このようなものを作成しておくことで、新入社員を悩ませる”暗黙の了解”を減らすことができ、早期退職の原因となるストレスを軽減することができます。入社2年目、3年目くらいの社員に入社時にストレスを感じた暗黙の了解についてヒアリングを行いながら作成してみてください。
5.YouTube始めました
ブログの内容を詳しく話しているのでよかったら見てください!